data.aiとIDCによる最新レポートでは、女性ゲーマー、ベビーブーマー世代のモバイルゲーマー、開発途上国、ハイパーカジュアルゲームのサブジャンルによる影響力が市場で高まっていることが明らかになりました。
過去15年間でモバイルゲームは、ゲームの市場全体における、まぎれもない有力ジャンルへと変貌しました。 IDCとの最新のレポートによると、モバイルゲームにおける市場は2022年に1360億ドルの規模になると予想されています。これは、総額で2220億ドルあるゲーム市場全体の60%以上を占める数字です。
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この成長がいかに劇的なものかを理解するために、2014年のデータと比較していきます。当時のモバイルゲーム市場の規模は年間300億ドル弱で、コンソールゲームとの少なく、PCまたはMac版のゲームより少し多い程度でした。
それが今日では、1,360億ドルに達しており、8年間で4.5倍にも膨れ上がっています。対照的にコンソールおよびPCまたはMacゲームの成長率は0.25倍(2022年でそれぞれ420億ドルと400億ドル)となっています。
このモバイルゲームの驚異的な成長に対する、明白な答えは「リーチ」の容易さということです。モバイルの「ハードウェア」は安価で(新たなデバイスを必要としない場合)、モバイルゲームにもお金はかかりません。そのうえ、モバイルゲームはいつでもどこでも遊ぶことができます。
data.aiとIDCによる最新レポートでは、オーディエンスやゲームプレイにおける種類の観点から、モバイルゲームの多様性を指標で示しています。
好みはそれぞれ:モバイルゲームのトップ10は異なる8つのサブジャンルがランクイン
モバイルゲームが誕生した当初は、「スナック感覚」のカジュアルなタイトルに人気が偏っていました。なぜなら、画面が小さく、処理能力も限りがあり、オンライン接続は高価なものだったためです。しかし現在では、何百万人ものゲーマーにとって、こうした制限はほとんどなくなっています。その結果、小さな画面でもあらゆる種類のゲームプレイが可能になり、かつてはPCやコンソールが独占していたオンラインの「コア」ゲームでさえもプレイすることが可能になりました。
これは2022年のチャートにも反映されており、上位のランキンングには8つの異なるサブジャンルのゲームが含まれています。その範囲は広く、無料かつシングルプレイヤー用のカジュアルゲームである Coin Master から、多人数参加型のオンラインゲーム Lineage Wまでのゲームがランクインしました。
本レポートでは、2022年を代表する4つのゲームを紹介しております:
Genshin Impact
2022年第1四半期、最も収益を上げたゲームは、世界174の市場で展開しているオープンワールドRPGゲームでした。 Genshin Impact は、2022年5月現在、累計で1億1,800万回ダウンロードされ、28億ドルの消費支出を記録しています。Genshin Impactの成功については、 こちらの記事をご覧ください。
ROBLOX
本レポートではROBLOX は隠れヒット作として紹介されています。大ヒットに至るまで長い時間を要したため、そのように表現されています。ROBLOXは消費支出において2019年は16位でしたが、次第に順位を上げ、2021年には1位を獲得しました。実際、ROBLOXで消費された金額の77%は直近の2年で得られたものです。ROBLOX は、多様な層のゲーマーから支持されています。ROBLOXのトップチャートへの道のりについては こちらの記事をご覧ください。
ウマ娘プリティーダービー
2021年にウマ娘プリティーダービー が全世界の消費支出ランキングで7位を記録したことはちょっとした偉業と言えるでしょう。それは、このゲームが日本でしかリリースされていないからです。このゲームは、有名な競走馬が「ウマ娘」として生まれ変わるという日本のアニメゲームに基づいたゲームで、モバイル版が登場する前に、マンガ化やテレビ番組など広く認知され、成功を収めました。これまでに累計790万ダウンロードされ、15億ドルの消費支出を記録しています。アニメをテーマにしたゲームをプレイするゲーマーは コアでニッチなオーディエンスが多く、2021年、全世界における消費支出の20%を占めると言われています。
Free Fire バトルロイヤル
Free Fire はシンガポールのGarenaがローンチしたゲームで、2021年、最もダウンロードされたモバイルゲームであり、2022年第1四半期の消費支出では10位にランクインしています。バトルロワイヤルのジャンルは、MinecraftやARMA 2といった、2010年のサバイバルゲームにルーツがあり、非常に人気が高いジャンルですが、Free Fireはその中でもずば抜けて人気があり、累計ダウンロード数は10億5000万以上に達しています。
Candy Crushは米国のベビーブーマー世代をとりこに
コンソールゲームの時代、ゲームと言えば、若い人たちがするものでした。しかし現在では、すべての世代の人がゲームにアクセスできるようになりました。特に欧米の国ではこの傾向が顕著に現れています。米国では、X世代/ベビーブーマー世代(45歳以上)に向けたゲームが、2021年に収益を上げている上位ゲームの25%を占めています。2019年の数字に比べるとパーセンテージで6ポイント上昇しています。
そして、この層を最もとりこにしたゲームと言えば、間違いなくCandy Crushです。Kingのカジュアルシリーズはローンチ開始以来10年経っても、その魅力を失っていません。米国では、ベビーブーマー世代の人気のおかげで、上位を維持しています。data.aiのレポートによると、Candy Crush Saga のプレーヤー層は、米国ではベビーブーマー世代のユーザーが1.9倍、Candy Crush Soda Sagaでは英国で1.7倍、フランスでは2.3倍に偏っていることがわかります。
女性のモバイルゲーマーが増加傾向にあるが、市場全体を見るといまだに男性のゲーマーが優勢
コンソールゲームやPCゲームに比べて、モバイルゲームの方が性別的にバランスがとれているというのは確かなことですが、市場全体を見てみるとまだ男性に偏っている傾向があります(地域によって異なる)。またこの分析は男性と女性のみに限定されており、すべてのジェンダー・アイデンティティを表すものではないことに留意する必要があります。
収益を上げている上位のゲームで、女性ユーザーが多く見られるのは、米国です。2021年の消費支出における上位1000のゲームで47% が女性のユーザーによって占められています。(女性の方が男性よりこれらのゲームをプレイしている傾向が高い)。これは2019年の37%から大幅に上昇しており、例えば、 ROBLOXは女性の方が30%高い傾向にあります。
他の地域では、女性の影響力は少し小さくなります。しかし、全体的には増加傾向で英国における2021年の消費支出上位1000のゲームは、女性のユーザーが44%を占めています。(2019年の27%から増加)。フランスのパーセンテージは2019年から2021年で21%から38%とほぼ倍増しました。
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2022 M06 9
Mobile Gaming