新記録達成。data.aiのレポートによると、1日当たりのモバイル利用時間は、2019年第一四半期に比べ、2022年第一四半期で35%増加し、世界経済はこれまでになくモバイルに適応。
消費者がアプリに費やす時間に上限はあるのでしょうか?人間は仕事や食事、睡眠の時間が必要であり、data.aiの2022年第一四半期地域別市場レポートでは、モバイルの力で生活のあらゆる面を向上させようとしている消費者にとって、モバイルの利用時間の上限にはまだ達していないと考えられています。
1日4時間以上、モバイルを利用している国がいくつもあると初めて聞いた時、業界関係者は驚いたことでしょう。しかし、今はそれが当たり前の世界となっています。2022年第一四半期のデータによると、12の市場において、消費者は1日4時間以上、モバイルアプリに時間を費やしています。上位4位の市場では、1日のモバイル利用時間はなんと5時間以上で、data.ai の2022年第一四半期の地域別市場指標では、11の主要市場でのトップパフォーマーおよび急成長アプリを明らかにしています。
この数字は、アプリ市場の誕生以来、上昇し続けていますが、従来のメディアからアプリへの移行が加速したのは、新型コロナのパンデミックとそれに続くソーシャルディスタンスの政策であることに間違いありません。data.aiのデータによると、2022年の第一四半期の16の市場で消費者は毎日、2019年のトップ10位の市場と比べ平均20%以上、アプリに費やす時間が増加しています。
地域によっては、さらに急激に増加しており、シンガポール、ロシア、カナダ、オーストラリアでは、2019年第一四半期から2022年第一四半期でそれぞれ35%、35%、30%、35%増加しました。
インドネシアにおける1日当たりのアプリ利用時間は6時間に到達する勢い
インドネシアはアプリを熱狂的に利用する人が非常に多い国であり、2020年以降、ブラジルや韓国を抜き、利用時間においてトップとなりました。
さらに2021年、インドネシアでは、1日当たりのアプリ利用時間が5時間を突破し、2022年第一四半期には、5.7時間にまで増加しています。近い将来、6時間を突破する可能性もあり、今後の四半期の結果に目が離せない状況にあります。
トップの座は譲らない。「ビッグ4」アプリはダウンロードランキングの上位に今なお君臨。
アプリ経済の始動から15年が経ち、アクティブユーザー数が数十億人にもおよぶ現在、その領域は非常に安定しています。大ヒットアプリはトップに君臨し続けており、四半期ごとの変化も大きくはない状況です。2022年第一四半期における全世界のダウンロード数トップアプリランキングは、前の四半期と概ね同じでした。InstagramやTikTok、Facebook、WhatsApp Messengerが上位4位から変動していません。2021年第四四半期から変化があったのはSnapchatぐらいで、これは、2位ランクアップし、5位となりました。
もちろん、地域別のデータを深堀っていくと、より詳細なインサイトが見えてきます。米国では、HBO Maxがダウンロード数の順位で9位ランクアップし、5位となりました。動画配信の世界は競争が激しい傾向にありますが、 HBO Maxは Disney+および Netflixに対抗する存在として市場に君臨しています。1月には、HBO Maxは 米国における登録者数が4680万人となったことを発表しました(英語記事) (ケーブルと配信サービスの合計)。
一部市場ではコロナ関連およびショッピングアプリがTikTokの一人勝ちに挑む
全般的に規制が緩和されているにもかかわらず、地域によっては、依然として、新型コロナに関連するアプリが多く利用される傾向があります。ドイツでは新型コロナに関連するアプリが1位と2位、フランスでは1位と5位となっているのが興味深く、この2カ国は、公式のコロナアプリが上位5位に入っていない英国より長く規制が続きました(総合医療サービスNHSのアプリは2位にランクイン)。
インドでは、トップがMeeshoとShopee (それぞれ1位と3位)の2つのショッピングアプリがランクインしました。インドではモバイル決済とショッピングの分野が特に活発で、現在、MeeshoとShopeeの2つのアプリが市場で勝利を収めています。さらにMeeshoは、食料品分野への進出(英語記事)を最近発表しました。
インドの決済アプリは国外でも成功を収めています。例えば日本において、第一四半期のダウンロード数ランキングの2位に入っているのがPayPayです。PayPayはユーザーがQRコードをスキャンしたり作成したりすることで支払いができるアプリで、300万以上の店舗で利用可能です。
Free Fireが世界のトップゲームランキング上位にランクイン。米国・英国・オーストラリアではWordle by Goldfinch Studiosが1位に
この四半期で最もダウンロードされたのはシンガポールのGarena社がリリースしたFree Fireでした。この大人気のバトル・ロイヤルゲームはゲーム分野の大ヒット作、Subway Surfers、ROBLOX Candy Crushと並んで人気作としての地位を確立しています。
地域別のゲームランキングを見てみると、興味深い点が、Goldfinch StudiosのWordleです。英国、米国、オーストラリアでは、ダウンロード数と急成長ゲームランキングの両方で1位になっています。Wordleの上位ランクインは偶然による大変珍しいケースで、ユーザーが明らかに大ヒット作Worldleのモバイル版を求めていたということがわかります。しかし、Goldfinchのゲームは、Wordleだけではありませんでした。これ以外にもよく似たゲームがWorldleの人気に影響されていることがわかります。例えば、 Word Guess - Word Gamesはオーストラリアにおいてダウンロード数で7位となっており、Wordscapesはオーストラリアと米国において、月間アクティブユーザー数で8位となりました。
Homa社がリリースしたMerge & Fight(ハイパーカジュアルゲーム)は、世界のダウンロード数で1位となった急成長ゲームです。このゲームは2022年1月にリリースされ、ミッドコアな戦略的要素を含んだゲームです。プレイヤーは自分の恐竜を合体させ、ドラゴンやモンスター、他の恐竜と競い合います。恐竜を合体させることで、より強力なモンスターを出現させることができ、このゲームによると「すべての生き物を出現させて、チャレンジに勝利できるプレイヤーはわずか1%」とのことです。
1月末にリリースされたばかりの遊戯王マスターデュエルは今四半期を通じて、日本におけるダウンロード数および急成長アプリランキングで1位を占めています。遊戯王マスターデュエルはカードゲームに基づいた戦略的ゲームというより、data.aiのGame IQによると戦略性の高いCCGバトルゲームで、大人気のIP「遊戯王」が含まれます。
新しい写真共有の形を提供するLocket Widgetがユーザーから絶大な支持を得る
ダウンロード数ランキングよりも、急成長アプリランキングによって明らかになることが多々あります。このランキングは前四半期と比較し、急成長を遂げたアプリをモニターしており、いつも驚きのある結果をもたらしてくれます。
第一四半期におけるLocket Widgetの動きを見てみましょう。このアプリは英国、米国、フランス、シンガポールでトップ5にランクインしています。Locket Widgetは友達の写真をホーム画面上にライブで表示することができ、受けとった人は、ショートカット機能を利用して写真を撮り、すぐに返信することができます。このアプリの成功は写真とメッセージを斬新な方法で組み合わせるなどの新しいアイデアの魅力を証明してくれました。
その他の地域では、ユーティリティ関連のアプリが多く利用されています。プライベートブラウジング用アプリ(Secure VPN、VPN Master、Fast Candy)や、インターネットの接続速度を上げるアプリ(1.1.1.1 Faster Internet、 Speedify)在宅勤務に役立つアプリ (VooV Meeting)、さらには納税時期に合わせた経理アプリ(米国のTurboTax や IRS2Go 、中国の Individual Income Tax 、ドイツのTaxfix 韓国の HomeTax)などが人気でした。
さらに注目すべきなのが、Outfit 7のTalking Ben the Dogで、米国および英国、ロシア、アルゼンチンでランクインしました。このゲームがリリースされたのは2010年ですが、今年の初めに無料アプリとして更新され、新たに生まれ変わりました。 このゲームは引退した化学の教授であるベンをつついたりくすぐったりします。そうしなければ無視され続けるお茶目なベンに魅了されたゲーマーが多いようです。
data.aiの2022年第一四半期地域別市場レポートをダウンロード
2022年、第一四半期における人気非ゲームアプリおよびゲームアプリの詳細と各地域・市場におけるパフォーマンスについてのインサイトは、data.aiの2022年第一四半期トップ非ゲーム・ゲームアプリランキングをご覧ください。
本レポートでは以下の内容をご確認いただけます。
- ダウンロード数や消費支出、月間アクティブユーザーなどの主要指標で見た非ゲームアプリおよびゲームアプリをご紹介
- 市場を独占したアプリ:ダウンロード数、消費支出、月間アクティブユーザー数(MAU)ごとに急上昇したアプリとゲームをご紹介
- グローバルランキング:2022年第一四半期における12ヵ国3地域のトップアプリとゲームをご紹介
レポートのダウンロードはこちらから:
この機会にdata.aiとともに貴社のビジネスを進化させましょう。モバイルビジネスについてのご相談・お問い合わせはこちら。
免責事項:
data.aiはモバイル市場の推計値に基づくサービスを提供する企業です。世界のいかなる司法管轄区においても投資顧問の資格登録はなく、法律、金融、投資、ビジネス上のいかなる助言も行っておりません。本資料のいかなる記述、ならびにdata.aiのいかなる製品、サービス、その他の提供物も、証券や投資の売買、または投資判断に関する提案、推奨、勧誘と解釈すべきではありません。過去の、また今後起こりうる実績に関するいかなる言及も、何かを推奨し、特定の結果を保証するものではなく、またそのように解釈すべきではありません。法律、金融、投資、ビジネス上の助言については、必ず専門知識を持つご自身の顧問にご相談ください。さらに、ここで情報をご提供することにより、data.aiが何らかの表明や保証を行なったとみなされることはなく、また何らかの法律上または契約上の義務を負うことは一切ありません。この情報をお客様に提供したことにより、data.aiに責任が生じることは一切ありません。